源泉所得税の納期特例には承認が必要だ。
実際に承認を受けるには「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」の提出が必須となる。
この記事でわかることは…
- 源泉所得税の納期特例の要件と流れ
- 納期特例のメリットとデメリット
- 申請書の入手方法と記入方法
- 申請書の提出で気をつけること
以上のとおり「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」にまつわる必要な知識をまとめた。
ひとつでも気になれば、ぜひに最後まで読んでほしい。
きっと新しい発見があります。
- 源泉所得税の納期特例の要件と流れ
- 源泉所得税の納期特例のメリットとデメリットを把握しよう!
- 源泉所得税の納期特例承認申請書を作成しよう!
- 源泉所得税の納期特例承認申請書を税務署に出そう!
- 源泉所得税の納期特例のまとめ
源泉所得税の納期特例の要件と流れ
源泉所得税の納期特例の要件
源泉所得税の納期特例の要件はひとつ。
給与の支払いを受ける人数が常時10名未満であること。
ただし、繁忙期などで臨時で雇った人員は含めなくてよい。
給与の支払いを受ける人数には社長や役員も含まれるので気をつけたい。
源泉所得税の納期特例の流れ
源泉所得税の特例承認を受けるまでの流れを解りやすく3つのステップにまとめた。
- ステップ1「メリットとデメリット」を把握する。
- ステップ2「申請書の入手方法と書き方」を学ぶ。
- ステップ3「税務署提出時の注意点」を確認する。
源泉所得税の納期特例のメリットとデメリットを把握しよう!
源泉所得税の納期特例のメリット
源泉所得税を毎月納付することを原則法という。
どの会社も原則法(給与支給日の翌月10日までに納付)を採用しなければならない。
しかし、原則法では小規模会社の納税手続きの負担も少なくない。その負担軽減を目的に「源泉所得税の納付特例」という例外法ができたのだ。
納付特例を受けることで納期限を減らすことができる。
納付特例の納期限
対象となる源泉所得税 | 納期限 |
---|---|
1月~6月分 | 7月10日 |
7月~12月分 | 翌年1月20日 |
特例が承認されたら「納付が年2回」になるので事務負担を減らせるメリットがある。
源泉所得税の納期特例のデメリット
源泉所得税の納期特例には4つのデメリットがある。
デメリット1「給与支払事務所等開設届出書が必須」
源泉所得税の納期特例の承認申請するには、まず「給与支払事務所等の開設届出書」の提出が必須だ。
まだ、未提出の会社は「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」と一緒に税務署へ提出しよう。
デメリット2「外注先の源泉所得税は納期特例の対象外」
税理士などの士業を除く「外注先から源泉徴収した所得税」は納期特例の対象外になる。
その外注先分は原則法どおりに毎月納付になるので気をつけたい。
デメリット3「人数要件を超えると特例を受けられなくなる」
源泉所得税の納期特例の要件「常時10名未満」を超えると特例を受けられなくなる。
その場合は以下の届出が必要となる。
デメリット4「納期限が年2回なので源泉所得税の集計に手間がかかる」
源泉所得税の納期特例を受けると納期限が年2回と長期になり、預かった源泉所得税がいくらだったか集計するのも手間がかかる。
そんな面倒な集計は人事労務freeeを活用しよう。
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源泉所得税の納期特例承認申請書を作成しよう!
源泉所得税の納期特例承認申請書の入手方法
正式名称は「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」といい、国税庁のホームページから申請書を入手できる。
- 下記リンクからPDF形式の届出書をプリントアウトする
- この記事の書き方を参考に必要事項を記入して押印する
- 書き終えた届出書を印刷して印刷した方を控え用にする
源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書の書き方
源泉所得税の納期特例承認申請書を入力するうえで4つの項目に分けて詳細を解説する。
① 提出日と提出先
提出日
税務署に提出する年月日を記入する。
提出先
納税地を管轄する税務署名を記入する。
国税庁のホームページ「国税局・税務署を調べる」で所轄税務署を検索できる
② 住所又は本店所在地など
法人の場合
項目 | 記入内容 |
住所又は本店所在地 | 登記した本店の住所と電話番号を記入する |
氏名又は名称 | 法人名とフリガナを記入する |
個人番号又は法人番号 | 法人番号を記入する |
代表者氏名 | 代表者の氏名とフリガナを記入する |
法人番号は「国税庁法人番号公表サイト」から検索できる
個人事業主の場合
項目 | 記入内容 |
住所又は本店所在地 | 納税地として届出した住所と電話番号を記入する |
氏名又は名称 | 屋号(屋号が無い場合は事業主の氏名) |
個人番号又は法人番号 | 記入は不要(空欄でOK) |
代表者氏名 | 事業主の氏名 |
③ 給与支払事務所等の所在地
特に記入しなくて問題ない。
④ 申請の日前6ヶ月間の各月末の給与の支払を受ける者の人員及び各月の支払金額
既に給与を支給している場合
過去6ヶ月間にさかのぼり給与を支払った月毎に人数と総額を記入する。
まだ給与を支給している場合
特に記入しなくて問題ない。
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会社設立freeeで作成できる税務書類
- 法人設立届出書
- 青色申告の承認申請書
- 給与支払事務所等の開設届出書
- 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書
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開業freeeで作成できる税務書類
- 個人事業の開業届出書
- 青色申告の承認申請書
- 青色事業専従者に関する届出書
- 給与支払事務所等の開設届出書
- 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書
源泉所得税の納期特例承認申請書を税務署に出そう!
源泉所得税の納期特例申請書の提出期限と承認確認
提出期限は特にない。
申請の承認は、申請した日の翌月末日までに却下の通知がない限り承認があったとされる。
納期特例の適用開始は、原則として申請した日の翌月に支払う給与からなので気をつけたい。
源泉所得税の納期特例承認申請書(控え)も受領印を貰う
申請書を記入したらコピーを1部取り控えとして使用しよう。
申請書は「原本」と「コピー(控え)」の両方を所轄税務署に提出する。そして、申請書(控え)は必ず受領印をもらい持ち帰りましょう。
受領印済み申請書(控え)は、申請した証拠書類になるので大切に保管しよう。
源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書の提出方法
申請書の提出方法は2つある。
- 所轄税務署に持参して提出
- 所轄税務署宛に郵送して提出
郵送する場合は、受領印済みの申請書(控え)を返信してもらう必要がある。
そのため必ず返信用封筒を同封しよう。
返信用封筒には住所と氏名を記入して必ず切手を貼るのを忘れずに!
源泉所得税の納期特例のまとめ
納期特例では納期限が半年と長期になる。
その間に従業員から預かった所得税を資金繰りに使わないように気をつけたい。
また、外注先から源泉徴収した所得税は原則法の毎月納付が必要だ。
外注先の源泉徴収が毎月発生するのであれば、給与所得の源泉所得税も原則法にした方が納税管理の面で楽かもしれない。
会社の状況に応じて源泉所得税の納期特例を利用するかを判断してほしい。
最後に給与計算は人事労務freeeがオススメだ。
源泉所得税の納期特例にも対応しており簡単に納付すべき所得税を集計できるからだ。
所得税徴収高計算書(源泉所得税納付書)を一発出力。
納期特例の納税管理がすごく楽になります。
源泉所得税の特例承認を受けるのであれば、人事労務freeeを上手に活用した方が安心です。
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