妻の給与の決め方|役員給与の活用と家族経営で所得分散する経理戦略

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家族給与を活用した節税対策はないかしら?
奥さんに役員給与を出して所得分散するといいよ!
Tetsu

妻の役員給与は節税対策や所得分散によく使われる古典的なスキームだ。

古典的なスキームといってもピンっと来ない人も多いだろう。

今回、この記事でわかることは…

  • 妻の給与スキームの目的と流れ
  • 妻を役員にする理由と登記方法
  • 妻の役員給与の決め方
  • 税務と社会保険上の役員給与のルール

以上のとおり「妻の役員給与スキーム」にまつわる必要な知識をまとめた。

ひとつでも気になれば、ぜひに最後まで読んでほしい。

きっと新しい発見があります。

妻の給与スキームの目的と導入までの流れ

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妻に給与を支払う目的を教えて!
給与スキームの流れと目的をまとめるね!
Tetsu

妻の給与スキームの流れ

妻の給与スキーム導入までの流れを解りやすく3つのステップにまとめた。

  • ステップ1「妻を役員にする理由」を把握して導入の判断する。
  • ステップ2「常勤と非常勤の場合の役員給与」の決め方を学ぶ。
  • ステップ3「役員給与にまつわるルール」を順守して運用する。

個人事業主はこちらを参考に

青色専従者とは?家族給与は青色事業専従者給与に関する届出書が必須!

続きを見る

妻の給与スキームの目的

妻の給与スキームには3つの目的があり、1から3のいずれかに当てはまるとメリットがある。

1.法人税を節税すること

妻に給与を支払うと法人利益を縮小できるので法人税の節税につながる。

 

2.所得税を節税すること

社長の給与を妻の給与に所得分散することで所得税の節税につながる。

例えば、社長の年収が1,200万円と仮定して以下のようにシュミレーションする。

項目所得分散なし所得分散あり
年額社長のみ社長
給与1,200万円600万円600万円1,200万円
所得税156.1万円35.5万円35.5万円71.0万円

所得税:156.1万円-71.0万円=85.1万円

シュミレーションの結果、年間85.1万円も所得税の節税につながった。

 

3.妻に財産を残すこと

妻の給与は本人の固有財産となり、財産を貯めることで生活基盤を守ることにつながる。

例えば...

  • 法人や社長(夫)が破産したときに、妻の財産で生活基盤を維持できる
  • 夫が亡くなったときに妻の固有財産は相続対象外なので相続対策できる

夫が破産した際に妻が保証人だった場合は、妻の財産は差し押さえの対象になるので気をつけたい。

 

妻を会社の役員にしよう

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なぜ、妻を社員ではなくて役員にするのかしら?
社員と役員とでは給与の考え方が違うからだよ!
Tetsu

妻を役員にする理由

妻を役員にするのは給与の算定基準が有利な場合が多いからだ。

給与の算定基準を社員と役員で比較すると…

  • 社員は労働条件と勤務実績が基準
  • 役員は会社の業績向上の貢献度が基準

例えば...

労働条件と勤務実績が同じ「妻Aさん」と「社員Bさん」がいる。

妻Aさんの月給は60万円で、社員Bさんの月給は20万円。

それぞれの基準で考えたらどうだろうか?

妻Aさんが社員ならば問題あり。

労働条件や勤務実績が同じならば、社員Bさんと同じ給与でないとおかしいはずだ。給与格差が3倍もあるので、税務調査で必ず指導を受けるだろう。

妻Aさんが役員ならば問題なし。

役員は会社の業績向上の貢献度が給与の算定基準だ。社員Bさんと3倍の給与格差があっても、給与の算定基準がそもそも違うのでおかしくない。

妻を役員にするのは、社員よりも役員の方が給与の幅を持たせやすいからだ。

 

法務局での登記手続き

妻を会社の役員にするには法務局で登記が必要だ。

株式会社と合同会社とでは登記手続きが変わるので、法務局ホームページから確認しよう。

種類リンク
株式会社株式会社変更登記申請書の記載例
合同会社合同会社変更登記申請書の記載例

登記申請書の記載例はあくまでも参考なので必要に応じて加筆や削除が必要だ。

 

妻の役員給与を決めよう

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妻の役員給与の決め方を教えて!
事業に専従するか否かで給与の決め方が変わるよ!
Tetsu

妻が常勤役員の場合

妻が○○担当役員などの業務に専従する場合は常勤役員になる。

この記事のお題「妻の役員給与の活用と家族経営で所得分散」を踏まえて、常勤役員の給与の決め方を3つのポイントにまとめる。

 

1.会社の年間利益から夫婦の役員給与総額を決める

夫婦の役員給与総額は、決算時の確定利益から算定する。分かりやすく言うと「夫婦で合算した給与総額」を利益の中から決めるのだ。

 

2.妻は社長の役員給与を超えてはならない

妻は社長の職責を超えることがまずない。

例えば…

倒産リスクを考えると分かりやすい。

会社が倒産したら全ての責任を負うのは社長だ。

会社破産のみならず個人保証の兼ね合いで自己破産する社長も多い。

それでは妻はどうだろうか?

妻が全ての責任を負うことはまずない。

社長よりも職責が軽いので妻の役員給与が低くなるのは当然なのだ。

 

3.夫婦の役員給与は業績貢献度の割合で決める

家族給与は社長給与に対して6割から8割に程度になるが一般的な指標だ。

その指標を参考に業績貢献度で社長と妻の給与割合を決めよう。

例えば...

次の条件で社長と妻の役員給与の決め方を見てみよう。

  • 決算の確定利益から年間の役員給与総額が1,200万円だと算定
  • 業績貢献度の割合は社長60:妻40だと決定

妻の役員給与はいくらが妥当か?

妻の役員給与の算定

役員給与総額1,200万円を60:40で割り振ると、社長が年収720万円、妻が年収480万円になる。

(妻年収:480万円÷社長年収:720万円)×100=約66%

一般的な指標から見ても社長給与に対して妻給与は6割強なので妥当だと判断できる。

 

妻が非常勤役員の場合

妻が専業主婦で会社の簡単な仕事を手伝う程度であれば非常勤役員になる。

非常勤役員は事業に専従しないので給与には注意が必要。実際の運用では「所得税や住民税の非課税」や「社会保険の扶養」を踏まえて総合的に妻の役員給与を決める。

 

1.所得税の非課税額で妻の給与を決める

所得税が非課税になる範囲内で役員給与を決めよう。

具体的には...

妻の給与を103万円以下に設定すれば、妻自身に所得税はかからない。

また、妻の給与を100万円以下にすれば住民税もかからない。

配偶者控除も受けられるので、妻の給与を103万円以下に設定するのが一般的だ。

 

2.社会保険の扶養上限で妻の給与を決める

社会保険が扶養になる範囲内で役員給与を決めよう。

具体的には...

常勤役員は社会保険が強制加入なので、非常勤役員だけ受けれるメリットだ。

社会保険の扶養を受けるには妻の給与を130万円未満にする必要がある。

所得税が非課税になる範囲で妻の給与を設定するのが一般的なので、必然的に社会保険も扶養になる。

 

3.総合的な判断で妻の役員給与の決める

結論、税金や社会保険を支払わなくてもよい金額に妻の給与を設定する会社が多い。

具体的には...

妻の役員給与は年収96万円(月8万円)程度にするのが一般的だろう。

給与が100万円以下になるので住民税も非課税になる。

税務署から「妻の業務内容を鑑みて過大給与だ」と指導を受けないために、妻の給与を月8万円程度に抑えている会社も多い。

 

人事労務freeeを活用しよう!

妻の役員給与が決まったら信頼できる給与計算ソフトが必要だ。

具体的には...

給与計算は人事労務freeeがオススメだ。

人事労務に必要な作業は人事労務freeeで全て解決。給与計算、年末調整、社会保険の手続きなど簡単に入力作業ができる。

手間がかかる作業は全て人事労務freeeに任せよう。

源泉所得税の納期特例や社会保険の資格取得届にも対応しているのも魅力だ

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面倒な手続きは人事労務freeeを活用しよう!

 

役員給与のルールを守ろう

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役員給与にはルールがあるのよね!
税務上と社会保険上でルールがあるから簡単にまとめるね!
Tetsu

税務上のルールを順守

定期同額給与の順守

定期同額給与とは、役員給与に適用されるルールのことだ。

具体的には...

議事録で定めた給与月額を守って1年間ずっと払い続ける必要がある。

役員給与を変更できるのは原則として年1回。変更時期は決算後3ヶ月以内になる。

また、役員給与を変更する際は議事録を作成して保存する必要がある。

正当な理由なく期中に役員給与を変更した場合は、経費として認められないので気をつけたい。

 

源泉徴収義務の順守

妻の給与から源泉徴収した場合は、決められた納期限までに所得税を納めなければならない。

具体的には...

原則、給与を支給した日の翌月10日までに所得税を納付する。

源泉所得税の納期特例の承認を受ければ納期限を年2回に減らせる。

納期限を年2回にするには「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」の提出が必須だ。

 

こちらの記事も参考に

源泉所得税の納期特例とは?申請書の書き方を3つのステップで解説!

続きを見る

社会保険上のルールを順守

妻が役員になって社会保険の要件を満たしたら加入しなければならない。

具体的には...

妻が常勤役員の場合は強制加入となる。

妻が非常勤役員の場合は年収130万円以上になったら加入義務が生じる。

加入要件を満たした場合は5日以内に「社会保険の資格取得届」の提出が必要だ。

 

こちらの記事も参考に

役員賞与の決め方|役員賞与を支給して社会保険料を削減する経理戦略

続きを見る

妻の給与の決め方(家族経営で所得分散)のまとめ

妻の役員給与スキームは、法人税の節税、所得税の節税、妻に財産を残すことが目的だ。

その目的の全て又は一部を達成できればと記事をまとめた。

社員と役員で給与の算定基準が違うこと。常勤と非常勤の役員で給与の決め方が違うこと。この2つをよく理解して運用したい。

また、役員給与には税務上と社会保険上のルールがあるので順守するように心がけたい。

最後に給与計算は人事労務freeeがオススメだ。
社会保険の手続きにも対応しており従業員情報の入力のみで簡単に作業を進められるからだ。

社会保険の資格取得届も一発出力。

役員や従業員の入社手続きがすごく楽になります。

社会保険の手続きをするのであれば、人事労務freeeを上手に活用した方が安心です。

 

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